航行艇:レプトン21 2020年10月12日~13日のシングルハンド(単独)による航行ログです。
一泊二日なら行きやすいのだ
久しぶりにヨットに乗った。能登島を一周してくる1泊2日の航程だ。7/27~7/31の富山湾めぐり後、嫁礁(よめぐり)と七ツ島と輪島を巡る計画をしていたのだが、3泊4日の海象予報が自力を越え、ビビッて直前の中止が3回も有った。残念さと情けなさで気持ちがスッキリせず、それをちょっと静めたくてこれをやることにした。
2020年10月12日(月)
石田フィッシャリーナ出港8:10→七尾湾小口航路口13:10→和倉港 着岸15:30
前日舫った窮屈な岸壁から後進離岸で出る、南西4m、波0.3m小うねり、曇り空。8時なのに暗くてうすら寒く、気分もさえない。ポートタックで帆走3kt強、悪くはないが明るいうちに着きたいのエンジンも加勢に入る。
8:30 石田を振り返る、薄暗い、北アルプスの1000m位の山は見えている。
9:30 スクリュウに絡んだ海藻を取る、頭上は高積雲、周囲はビッシリ層雲で埋められ相変わらず暗く何だか心細い。
10:30 七尾湾小口まで11.7nm、能登の山並みが随分と大きくなってきた。風は北西3m機帆走5kt程、日が差し始め船の上も明るい、影も出る、気持ちも明るくなる。
11:30 昼食。のり巻き、カボチャのポタージュ、トマト、チーズ、グレープジュース、ゆっくり頂く。波が収まり丸く艶のある海になる。観音崎灯台が小さいがはっきり見えてきた。
13:15 小口航路口の灯浮標1番と2番を通過。風が正面になるので少し間切ってセールに風を当てる。ここは何時もこの風ばかりで難儀なところだ、ふと見ると本船らしき船が向かってくるではないか、かなり速い。ポートタックで能登島側へ寄ってこれを避ける。あっという間に左舷を過ぎていった。船名は「第十七輪島丸」と読めた、本船の貨物船ではなくクレーンの有る不思議な速い船だった。(ネットで見ると、巻き網漁の漁船) 遥か向こうに能登島大橋が白く小さく見えている。
12:10 観音崎灯台は三つ先のフェンダーの上の半島にポツンと有ります。七尾湾小口は能登島と能登半島が重なって分かりません。
12:50 小口航路がはっきり分かります、観音崎灯台は写真の左端に小さく写っています。
13:15 航路口の右げん灯浮標2番を通過いたしまーす。
13:25 すぐにやってくる注意の要る船「第十七輪島丸」 海保には負けるだろうが、速かったなー。
13:40 西4m シバーさせない程度に間切って機帆走4kt。おとなしい海象のままで七尾湾に入れてホッと安堵する、能登島の家並みと七尾市街を眺めながら能登島大橋を目指す。
15:35 和倉港に着岸、観光船の前に舫う。いつ見ても加賀屋雪月花は立派な建物だ、中身も日本一だから大したものです。後始末後、和倉温泉総湯へ行く。入るとお客さんが少ない、5~6人なので落ち着いて湯に浸かれた。出た後はいつものスーパーで冷えたビールと肴を仕入れ、加賀屋の玄関を羨望の眼差しで過ぎて船へ帰る。
15:35 着岸、月曜日だからレプトン専用岸壁になる。
夜、宴会たけなわ。コロナ禍でも沢山のお客様が来ておられるようでした。
2020年10月13日(火)
和倉港出港5:40→小口航路外7:00→石田着岸12:00(能登島1周を止め往路を帰る)
東3m 波0.2m、波と風が穏やかで出だしは良いが3時間後が思いやられる。SCW予報では北8mが吹くのだ、4時にも予報を見たが昨晩より強まった感じだ。だが前夜しっかり?シュミレーションをしたので覚悟は出来ている。最初から2ポイントリーフしてエンジン力で行く。コンパス80˚ 風は正面3m。
6:30 小口水路の真中に大きな船がいるのが出港後すぐ双眼鏡で見えていたが近づいても動かない。どうやら夜間錨泊しているようだ、が突然煙突から煙が出て回頭が始まる。そしてゆっくり南西へ向いて動きだした、おかげで正面が開いた。
小口の真ん中に大きな船が錨泊?、何となく不安、船尾側を抜けた方が良いかな、などと考える。
7:20 小口航路を出て外の定置網も抜けたので石田へ舵を切る、コンパス140˚ 北東2m、ポートタックのアビーム、風が当たらずブームが波の揺れで左右に振れる。目指す石田方面はは厚い雲だけが見える。予報より波風が弱く、これならばと欲が出てフルセールにした。行ける時に行こうと思い機帆走5.5ktで飛ばす。振り返ると観音崎灯台と能登島が早くも小さくなっていた、能登半島を左へたどり見える先には二上山が一段薄い色で見えてきた。さよなら能登島、また来たい。
7:30 針路を石田へ向けた、大きな釣舟の前を通る。この後フルセールにした。
8:00 能登を振り返る、いい所だ、また来よう。(北8mは吹いてきません)
9:10 なんだこの風は、南から、正面から急に突然風が来た、吹き出しは5mは有ったと思うが初めての体験だった、こんなのが横や後ろから来るととても危険だ。いい経験だった。
9:50 シバーしない程度に東に寄った進路を取っている、YKK工場と黒部市体育館が見えてきた。波は北東からと南からの二つが有ってうまく共存している。ややこしい波だ。
10:10 左舷から黒雲が寄ってくる、風神様おてやわらかに頼みますよ。
10:30 石田まであと少しになった所で左舷東に黒雲が近づいてきたので警戒力を上げる。覚悟していた風と波はやって来なかった。おかげでSCW予報の見方をより上手に掴むのに良いあんばいだったと思う。こんなヨット行を重ねれば少しづつ海を見る眼が養われ良くなるだろう、また行こう。
石田帰着12:00