2022年5月16日~18日「 佐渡島へ真っすぐ行って航跡通りに帰ったログ」(筆者:レプトン)

航行艇:レプトン21 2022年5月16日~18日のシングルハンド(単独)による航行ログです。

出来ず終いだった佐渡島へ行ってきた。10年前の7/29にada艇(ババリア41)に乗せてもらい佐渡島に着いたものの船酔いがひどく帰りもこの調子では絶対助からないと思い、入った小木港から出るフェリーに乗って直江津へ、そこからJRで帰った。船長さんには大変ご迷惑をかけましたた。そんな事で佐渡島に負い目を感じてそれを晴らしたいのと、長時間の操船はこの先ヨット旅にも役立つだろうとSCW天気予報を見て穏やかな海象の日に計画した。

<石田フィッシャリーナから佐渡島小木港往復のあらまし>
2022 R4 5/16(月)
石田フィッシャリーナ出港12:50→5/17(火)75nm小木港着岸06:00→同日小木港出港10:30→5/18(水)75nm石田フィッシャリーナ帰着02:50
往路17時間10分 AV4.37kt   復路16時間20分 AV4.59kt

2022 5/16(月)

石田フィッシャリーナ出港12:50 → 75nm佐渡島小木港着岸5/17 06:00
知らない港へ入るので明るくなる6時頃着くようにして、出港時間を13時にする。おかげでスーパーでゆっくり買い物が出来た。出る準備が終わるころ角マ丸さんの訪問、又小木港(能登)ですか、今度は佐渡島の小木港です、ほーっ船検は大丈夫ですか、沿海登録に変えました、などなどの話をする。角マ丸さはエンジン修理を石田帆友会のハンマーディーゼルさんへお願いされ、その事前準備におおわらわのようでした。

12:50出港 どんよりした曇り空、北3m 正面から風が来る、メインセールのみ、波0.3m、小さなうねり、SCW天気予報通りだ、出航した状況をオペラさへ電話する、オペラさんにはこの佐渡島行で沢山アドバイスを頂いております。
13:30 操船が一段落したところで昼食、スーパーの「七品目の上海焼きそば」は名前で買った、サラダ チーズ 炭酸麦茶が旨い。かなり寒い、冬のジャンパーを着てちょうど良い、ポートタックのクローズホールド、 機帆走4.5kt維持。

▲ 雲が全天を覆う、白く長いYKK工場、僧ケ岳上部まで雲が垂れるのを見ながら昼食

15:20 宮崎漁港沖、左舷横に能登半島が伸びて長手崎で切れる、船は富山湾域を出そうだ。途中の吉原沖で定置網が1nm沖まで出ていてチョイと沖出しした。帰りは夜なので航跡に注意が要る。風は変わらず向かい風、この風が帰りに吹いてほしいです、SCWでは行きも帰りも向かい風予報になっています。

▲ 14:00入善漁港の白灯とその右横に黒部川最下流橋

▲ 14:50風力発電塔沖、大きな塔だが小さく霞んでいる、沖に出ているなー。

▲ 宮崎漁港が右舷横に、コンパスコース40°、海岸線と斜めに離れて佐渡島へ行く。

17:30 左舷に能登半島がはっきりしてきた、水平線に沿った最後の端は禄剛崎辺りか、まだ横に能登が見えているから佐渡島はまだまだ遠い。右舷の景色は霞んだ山だ、姫川の河口だろうか左岸の山がすーっと海につながっている、その上が雨飾山、奥には雪を多く着けた大きな山々が続いている。

▲ 佐渡からなびく風でセールを下す。親不知の海岸高速道路が何とか見えている。

▲ 17:00 糸魚川沖、左の小山は上越市の米山かな。

▲ 左舷に能登半島、右端は禄剛崎だろう。

20:00 歯磨きをしていたら前方に変な波が立った、立つ 立った また立つ、暗い海だが船の明りで少し見える、前に横に何かがいる、驚きと少しの恐怖。すぐ前を横切った、それはイルカだった。
人だけが明りを持っている、その他の生き物は暗闇で朝を待つのか、暗いのに息をする海面がよく分かるものだ、野生生物は凄い、感心します。

▲ 船ナビ、これはありがたい装置です、これが無いと・・・、予備機が欲しいです。

▲ 18:33 今日の日が能登半島に沈む、夜が始まる、新設パトライトの出番だ。

▲ LEDを点けて夕食、「炭火風コク旨焼き肉丼」これも名前で買った、野菜スープ サラダ 炭酸麦茶 スコッチ 、とても明るいLED、恐るべし100均。

21:00 安定した風、静かな海、機走5kt、海流に乗ったのか0.5kt早くなった。左舷で近くに赤点滅灯が4つ、こんな沖にも網が有るのか。10時方にも灯り、暗く遠い海に1隻、漁船だろか、少々寒い。右舷直江津の上あたりに満月が出ている、雲から出たり入ったり。

5/17 0:00 船首左に光り、沢崎鼻灯台だ、かなり近い気がするがが船ナビで測ると19nmで、そこまで5hになっている、まだ遠い、強い光なんだな。船速が3.8ktを表示している、潮流なのかピッチングが強くなっている。

▲ 船ナビ(夜間モード)、半分来てます。

▲ おぼろ満月で海も空も見える。

01:40 ひときわ黒いものが水平線の上に出てきた、佐渡島だ。灯りを消して目を凝らすと住宅の細かな灯りも点いている。

▲ あと少し、大分近づいた。

02:40 北東3mが来た、フルセール、わずかにヒールしてヨットらしくなる。
03:00 小木港まで8nm、7時方に灯り、北上する早い本船だ、1時方にも灯り、南下する本船、1時方の低い空が小さく白んでいる、オペラさんへ電話、現況を伝える。自己中電話ですみませんです。
4:50 小木港まで3nm、風は正面、コンパスコース50°、全天曇り、明るくなり佐渡島が黒々と大きい。オペラさんから電話来る、入港で注意する事柄や休憩温泉のお話。

▲ 佐渡島に来れました、正面が小木港、白灯台が確認できます。

▲ 沢崎鼻灯台方面、暗い海で光る灯台に向かって行くのは落着きと安心が有った。

▲ 2時方(本州側)に見えた、なだらかな二こぶ山は弥彦山なのか?

06:00 小木港着岸、港口外に航路浮標が有って、それを右にして左の白灯を回り込むのだが、白灯堤防の陰から船が出て来そうな気がして気をもんだ、もっと沖から入るのが良い。港の奥へ入って行く、作業台船の後へ着ける予定だったがすでにヨットが二艇いる、更にモーターボートも奥にいた。たらい船乗り場横で回頭して広く空いている港口が見える岸壁へ向かう。そこへ着岸。洗面を済ませ朝食、レーズンパン 牛乳 チーズ サラダ グレーフルーツを落ち着けないで食べる。
人が来て声をかけてくれるのだ、散歩する方 停泊ヨットの方 岸壁利用申込書持参の方 車窓からとゆっくりできない、そのうちにたらい船が営業開始 はあーっ佐渡へえーとが流れ、遊覧モーターボートが走りその引き波が真横から当たる。ダメだこりゃー。寝れない。
ではゆっくりと帰っていくか。

▲ 05:30 白灯台、この先を90°左へ曲がり港奥へ進む、フェリー乗り場建物が大きい。

▲ たらい船の試運転はじまる、レプトンは遥か向う、木々の先の1本木の下に停泊。

▲ 最近は係留する時申込書が要るそうです、港関係の人が来られたので書き込んだ。

2022 5/17(火)復路 
佐渡島小木港出港10:30 → 75nm石田フィッシャリーナ帰着5/18 02:50


10:30 出港
予定13:00より早く出る、石田フィッシャリーナには03:00頃に着くことになる。暗くても
勝手のわかる母港だから着けて寝ていてもいいのだ。いつのまにか先着き二艇の日本周航ヨットは出港していた、地元船は防波堤途中の切り離しから出入しているので、レプトンもそこから出る。南下には近道だ。出てからすぐに大きな音がしてフェリーが出て行った、船型と音の大きさからジェットフォイル船だ。
11:40 南南西3m クローズホールド コンパス225° 4.8kt 間切って風を当てていたがシバーが増えてジブを巻く、セールが有ればあれこれ考えるがセールが無いと何をして良いのやらダメですね。
13:30 3時間走っても佐渡島が大きい、霞んでいるが広くドッサンと陸地です。

▲ 12:00 2時間走って振り返る、離れない、大きい。

▲ 13:30 3時間走って振り返る、モヤでかすんでいる、まだデカイ佐渡島だ。

16:10 前方に大きな浮遊物、こんな浮遊部があちこちに見えていたが今度は近い、衝突コースだ、双眼鏡で目を凝らす。イルカの背中がいくつも分かる、それを囲んで海鳥が黒くなって大きな浮遊物にのようになっている。海面が平らで波が無いので目立つ、鳥はカモメではない、ミズナギドリ系かな?魚とイルカとミズナギドリの一大騒動だ。

▲ しつこく佐渡島を振り返る、14:30 霞んでいるが佐渡は広く高い。4時間走った。

▲ 14:00 フルセール 南南西3m ポートタック5kt 波静か、低いうねりが北東から来る。

▲ シュラウドカバーの上端に海の大騒動が、初めはマグロが飛んでいると思った。

17:30 左舷前方に雪をタップリ着けた大きな山群が霞の中に見えてくる、妙高山 火打山 焼山だろう、知ってる山が見えたことで自船位置が実感できた。
18:30 日が沈む、グリーンフラッシュを期待してビデオを撮ったが出なかった。沿海装備品のフォグホーンをテストした、大きな音で耳が痛い、耳栓が要るのが分かった。

▲ 静かな海に粛々と日が沈む、日の出は雲で見れなかったが明日もお願いします。

▲ ドデカ音でした、ポンプで空気を補充できる、自転車ポンプが有ればしっかり入る。

20:20 糸魚川沖、オペラさんと上さんへ状況連絡。海は見えないから見張りにならない、光る梵天は分かるので注意はできる。オペラさんが言ってた暗視装置はどんな具合なのか実験したいものです。
23:00 オペラさんから電話、宮崎漁港沖で港背後の照射灯、生地鼻灯台光、風力発電塔の点滅灯は11時方に見える、雲が消えて満月が高くなって海も空も照らして視界が効く、さざ波が小さく当たる。とても寒いのでキャビンのカセットコンロを焚きコンパニオンウェー手前に板を渡して座りスライド板を半分開けてドジャーを通して前を見る。風が当たらず温かい空気に包まれて快適に石田まで帰れた。

▲ 21:00左舷から月の出、遅い出勤でした。

▲ 5/18 11:00 寝て起きる、あー今日は今までよりもいい天気だ。

▲ 上架して後始末、行きも帰りも向かい風だった、このエンジン力で行ったようなものだ。

佐渡島へ行って来て
行ってこれてホッとしている、行ってこれたのは良い海象のおかげに他ならない。はるか沖で10mの風が吹き、1.5mの波が当たればどんなに消耗することだろ。海も山も自然条件が成否を決める大きな要素だ。SCW天気予報をうまく利用していこう。

この佐渡島行の前に夜間航海の体験練習として能登半島の九十九湾を行き来してオーバーナイトした、その時も今回も夜は起きていられた、これは年のせいなのかな。と言っても途中目覚ましをかけて針路に灯りがないのを見て20分間目をつぶる仮眠を数回やった。眠くてやったのでなく実験でやってみた。見張りをしていても灯り以外は見えないからやっても良いだろう。

そうそう先にも書いたが
暗視装置を試してみたいです。それとレーダーの感度も知りたいです。

食事、スーパーの弁当は良いですね、栄養が有って食べやすく、すぐ買える、日持ちが難点ですね、
冷蔵庫と電子レンジが有ればいいのですが、行く先での調達も思案の中に。
岸壁へ着けるのに書類を書くのはいといません、安く泊めれるなら何でもしたがいます。ネットで書くだけになれば良いのだが。