5月3日<日報>:今日は灯篭4案件完全完了!怒涛の50m人力運び<志賀町>

志賀町での活動5日目です。昨日までの完了案件数は5案件。今日は一気に4案件を単独で完了させるべく、「sympathy pastime」の萩原さんに腰痛に効くヨガ!!チャクラを解放するヨガ!を教えて頂き実践!。私の固まった身体…人生初のヨガ…。私のチャクラは泣き叫んでおりました(笑)。いやぁ~こんなに身体が固くなっていたのかと恐ろしくも感じました。

でも!教えて頂いた通りに真似すると腰が軽くなります!!朝起きたら痛みがない!?「あぁ…いよいよ神経切れたか?」と思う程、痛みが無く解放されました。武田接骨院の武田先生に頂いた〝さらし〟をグルグル巻いて過ごしていたのも回復を早めたと思います。とにかく今日は半端ではない挑みなので完全体で朝を迎えられて本当に清々しい!!天気もイイ!!今日の活動場所は志賀町でも結構上の方です。

▲ 本日1案件目「鹿頭」と言う場所!灯篭や石の水入れ??何て言うのかな?料亭とかで金魚泳いでいるような…火鉢みたいな格好している石です。そんなのを回収!。重機で中庭にグイグイ切り込んでまいりました。
で…ダンプ1台ですから、重機を現地に置いて荷物を捨てに行き、また戻って来なければなりません。その距離・ロスが半端ではありません。ここ3日は毎日燃料が空になります。でも!やらなきゃ~終わらないんですよ。〝能書きじゃない!やるか?やれるのか??〟が私のライフスタイルですので、慣れっこです…(笑)

二案件目!中型大きめの灯篭2基を回収!同じように捨てに行って戻って重機を積みます。

▲ やっぱり2tクラスのバックホーよりも、アームが長いので遠くの灯篭まで届きます!。500kgの差など僅かかな?と思っていましたが、2.5tクラスを買って正解だったかな~と思いました。

▼ 続いて3案件目!ココが本日一番大変な所です。「山のお寺」です。
本堂も全壊なのですが、公費解体になりません。宗教法人だからです…。総本山から義援として解体や改修の費用が出るそうですが、被災棟数が多いので一つの寺で200万あるかないか?との事…。解体しかできないですね。こちらのお寺さんも過疎化で檀家さんが10軒程度になっているし、どうしよう…とご住職も本当に苦悩されています。私の知る「坊主」っぽくない本当に素朴なご住職(丸刈りではありません)。
そんな事情なので「灯篭や倒れた銅像だけでも回収してくれると本当に助かる…こんな様を見ていたらみんな心が負けてしまいます」と仰るのです。泣けてきます…。私の考え方も間違っていなかったんだ!と少し納得を深めました。

超絶本気で挑みます!と言うのも、ココは50m程「人力手運び」しかできないのです。1基の中灯篭を一人で何とかします。基本転がしです。下の写真下部にヘルメットが転がっていますが、これで何となく大きさが解るでしょうか?。たぶん傘で180kg程度の物かな?…抱えて持ち上げるのは無理なので立てて転がしました。

泣きが入りそうにもなりますが、ありがたかったのはご住職がずっと一緒に歩いて「怪我しないで!気を付けて!」とお声がけくださった事。

やっぱりね…坊主にもいろいろありますよね?威張ってお布施ばかり集める寺もあります…。寺だけではなく教会もそうだと思います。結局ね、宗教と言うのはそこにいる和尚様や牧師・神父様のお人柄なんじゃないかな?。私は今のところ無宗教なのですが、こんな山寺だったら復建までかかわってみたいなぁ~なんて思える程、ご住職のお人柄に感銘を受けました。

▲ この小便小僧!重いんだぁ~~~><!!!これは転がらないので「小便かけるなよ><!」と言いながらここまで抱え上げて運んできました。

▲ 取り壊す本堂の前…。数基の灯篭が全て倒れています。本堂も傾き危険です。
他の場所(駐車場入り口)の灯篭も2基あったので、結局どれだけの灯数だったかな?3tダンプの乗り心地から考えると、3.5t積載!?って感じでした。これが出来た自分を自分で褒めます。能力を褒めるんじゃなくて、淡々と前に進んでいる事をです(笑)。

同じように、またまた災害ゴミ仮置き場まで運びます。そこでね…今日一番お伝えしたい事がありました。

おばあちゃん(私の母親位の方)が、自転車を手で押してゴミ置き場に来たんです…よろめきながら。顔には大きなガーゼ。たぶん転んだんでしょう…ひどく傷ついたお顔でした。その方が自転車の後ろのカゴに、大きな鍋1個を積んでヨロヨロと歩いてくるんです。たまらなくなってしまって・・・すぐに声を掛けたいと思ったのですが、情けない事に涙が止まらなくなってしまってタオルで顔を拭いているうちに、ゴミ置き場入口の職員が駆け寄って捨てるための用紙と鍋を預かっていました。

こんなご高齢の母さん父さんに、こんな事をさせている日本人。コレを見ても「リハビリの一環でもある!」とか「年寄りにも仕事を与えなきゃ!」何て事を言える日本人もいるような時代ですよね。価値観の多様性は良いけど、やはり道徳概念は「人類」として不可欠ではないでしょうか?。

帰りでさえも、そのおばあちゃんは自転車に乗らないで、手で押していました。たぶんもう自転車に乗れないんでしょう。そんな母さんがナベ一個を捨てる為にトボトボヨロヨロ歩いているんです。物凄くゆっくりなんです。顔のガーゼ…痣…。悔しくて悲しくて切なくてダメでした。

涙を拭いてから駆け寄って「社会福祉協議会、社協って言うのがあってね、無料でお手伝いしてくれるんですよ!他に捨てるものや、困ったことがあったらココに電話してください…お願いだから電話して」と番号を渡しました。もうそれ以上話せない。母さんの前で泣くわけには行きません…。

人生って何なんでしょう?。。。
〝母さん。頼むからそんなにニコニコしないでください。自分の無力さと、ズルさと、薄っぺらさに私は負けてしまいそうです。〟そう思った。

名前も知らない母さん。たぶん人生でこの15秒しか向き合わないであろう母さん。
でもね、あなたの誠実すぎる生き方を私は生涯忘れません。大切な事を教えてくれた背中に…感謝。ダメだもう書けない。

▼ 今日の最終案件!道路に転がった灯篭撤去!
こちらは昨日「表札石を直した家」のお嫁さんの実家。3月末にお父様が亡くなられ「まもなくこの家で法要が行われるのですが、玄関前道路に灯篭が転がったままで…」と心を痛めておられました。その話を聞いてすぐに「私が完結させるので案件として書類作成してください」と社協に案件登録依頼しました。何とか法要に間に合いました。

生まれて、生きて、誰かを好きになったり嫌いになったり、悲しんで笑って歌って死んでゆきますよね…。生きるって辛い!とか言いますし、私もそう思います。でも、人間って致死率100%なのですから生きている今をどう使うか?なんじゃないかな。私は御尊父様にお会いしたこともありませんが、御見送りの法要…ご家族皆様が転がった灯篭を気にせずに、ただただ心やすらかにお父様を思いお過ごし頂けたらと思います。

とにかく今日は心も揺さぶられました。明日も同じく志賀町の北部で技術案件の下見・リサーチ等を行ってきます。私はお笑いのセンスはありませんが、僅かでも被災者様がホッっとして笑顔になって欲しい…その一心です。延べ60日間も留守を守って応援してくれる妻にも感謝しかない(二匹の保護猫にも)。でもこんな日はホームシックではないけど私も家族を思う。