5月1日<日報>:地震から4か月…それぞれの122日間~志賀町にて~

今日でR6能登半島大地震発生から4か月。122日間になります。

そんな本日、am7:30に富山県氷見市久目交流館を出発!am8:45に石川県志賀町の豊後名(ぶんごめ)の活動現場に着。昨日下見をした倒壊灯篭回収です。でも、ちょっとサイズが大きい…2tユンボでは絶対にダンプ荷台まで上げられない重さですが、今回の2.5tクラスだったら行けるんじゃないかな?と言ったチャレンジも兼ねてのトライです。

▲ スリングベルトを通すに、石材下に別の石を挟み込んで隙間を作っている所です。

▲ バックホーで吊り上げられる限界値が0.95t程度…まぁ~プラス気合で**Kg増し?なのですが、かなり慎重に動かさないと危険です。ダンプ荷台に揚げる時は特に緊張します。

▲ 最も重い傘部分!何とか無事に積載出来ました。

▲ 昨日購入した新品(1.6t規格/日本製)なんですけどね…もうダメです。

何とか積み終わりホッっと一息していましたら、氷見と東京から素晴らしい応援が!!

▲ 左から 池田さん、上野さん、櫻井。

3名でまずは災害ゴミ仮置き場に灯篭をダンプしに行きます。運転している感じだと、積んできたバックホー(重機)より重い感じでした…。※このダンプは最大積載2.850tです。

続いて!次の案件現地へと向かいます。志賀町社協での技術案件は、技術ボラが自分で依頼者様に電話をしてお伺いする時間等を話し合って行う仕組みになっています。電話させて頂きましたが、とっても不安に感じておられる様子でした…やはりどの被災地でも悪徳詐欺業者が問題になっているので、不安に感じられるくらいで丁度良いと私は思っています。それに4か月間も毎日まいにち、倒れた灯篭を眺めて溜息をついて来られてきた訳ですし、思うように進まない復興の低速度感も不安要素と言えるでしょう…。とにかく、本当にご不安な声でした…。

▲ ご依頼者様と搬出方法について相談をしています。

▲ 上野さん!灯篭筒部分を搬出!ごめん…物凄く懐かしく感じてしまいました(^^!

ご依頼者様を4か月間…122日間悩まさていた倒壊灯篭を運び出すに連れて、奥様の表情が少し和らぎ…そして非常に楽に自然にお話をしてくださいました。

実は今日1日は、8年前に他界されたご主人の月命日…更に母親(依頼者様の実母)のお誕生日が5月1日だとの事で、「こんな事ってあるんよね…私は嬉しくてうれしくて」と泣き崩れておられました。「旦那様もお母様も、大丈夫だよって見守っているんですよ」そうお伝えする私も自然に涙です。ご依頼者様…この4か月、本当に寂しくて不安で苦しかったのだと思うんです。灯篭が転がっていようとも人は生きて行けますが、毎日毎日無残に転がっている灯篭を見ながら、溜息をついて暮らしていては復興に何て気持ちが向かないのです。この依頼者様が倒壊灯篭から解放される日!それがこのような日であった事は、本当に意味があった気がします。

なので…ひとつひとつ本当に丁寧に、安全に回収させて頂きます。依頼者様も我々ボランティアも、それを繫ぐ各社会福祉協議会様も、ご寄付下さる皆様も、この瞬間と言うのは互いが一つになっている感覚を感じます。

依頼者様…本当に喜んで下さって「このご恩をどうお返ししていけばいいのか…」と仰っていました。上野さんがそっと優しい声で「お母さん、恩はね~返さないで良いんですって!恩はね~先に送って贈って行くもの…〝恩送り〟だそうですよ」とお話しし、依頼者様も物凄く納得をされ「私も誰かに送って行くようにする」と笑顔で話してくれました…そんな姿にこちらとしてはやはり涙腺が緩んでしまう訳ですが…。

皆様それぞれの122日間…。

明日も石川県志賀町を更に北上して富来町(とぎまち)付近で活動して参ります。一人なのでゆっくり着実に進めるしかないのですが、何もしなければ何も変わりません…何かしていれば何か変わると、ただそれだけを信じて行ってきます。

ピンボケだけど良い写真。このお母さん…今夜ぐっすり眠れたかな~(^^!

上野さんの仰る「恩おくり」。私も活動滞在地、氷見市久目地区で実感中です…。今日も久目にお住いの岡峰さんが素晴らしい夕食をお届け下さいました(涙)。疲れた体に沁みわたる感じ…「sympathy pastime」礒辺さんには米粉(萩原さんの作る究極のお米)で揚げた天ぷらをご馳走になりました!!美味しくてうれしくて本当に言葉にならない。ご馳走様でした。このご恩を先へ先へとお送りできるように頑張ってまいりたいとおもいます。